補償装置とは?
トンネル工事等でフリッカや電圧変動および高調波により障害が生じた時、これを補償する装置である。
フリッカ障害対策
フリッカ障害対策としては、需要家における対策と電源系統における対策があります。なおフリッカでは需要家の許容値(ΔV10、ΔV値)が電力会社によって規定されており、許容値を超える場合、なんらかの対策を採らなければなりません。
高調波障害対策
高調波とは「ひずみ波交流の中に含まれており、基本波の整数倍の周波数を持つ正弦波」と定義されている。電流のひずみで、電路や接続機器に悪影響を及ぼす性質を持っている。需要家が行う高調波対策は、高調波抑制ガイドラインに明記されており、これに従うことになっている。
アクティブフィルタ補償装置【ニチコン製 A-HiQC】
電圧型インバータと系統連係用リアクトルにより、負荷の無効電流を打ち消す逆位相の電流を瞬時に連続的に出力し、配電線の電圧を調整する装置です。

フリッカ抑制装置A-HiQCの特長
1.さまざまな種類のフリッカに対応
電気溶接機、クラッシャーや土木工事の機械などの性質に応じた対策が可能です。
2.高速応答
基本波無効電力制御することによって、進相無効電力を無段階に制御する。高調波抑制に対応し、応答時間は2msと高速にて対応する。
3.フリッカおよび高調波に同時対応
アクティブはモード切替によって、フリッカ単独モード、高調波単独モード、フリッカ・高調波同時モードの切替えが可能である。
4.著しく高い制御効果
0~全容量間で連続可変し、しかもダイレクト制御方式採用により、種々のフリッカを効果的に制御できます。
5.力率改善にも対応
フリッカ抑制の対応で無効電力制御を行うため、対象負荷の力率も改善する。
6.設備工事が簡単
設置現場では、裾付配線工事が簡単にできるような設計仕様になっています。
リアクトル可変型(TCR)補償装置【中国電機製TFA】
リアクトル電流(Sh.R)をサイリスタ(SCR)で位相制御し、固定容量のコンデンサと組み合わせることで進相から遅相まで任意の無効電力を発生させて、配電線の電圧を連続的に調整する装置です。

フリッカ抑制装置TFAの特長
1.さまざまな種類のフリッカに対応
電気溶接機、クラッシャーや土木工事の機械などの性質に応じた対策が可能です。
2.高速応答
無効電力検出方法で1/2サイクル以下、同期方式では応答遅れはありません。
※参考:1/2サイクルは8.3ms(60Hz)、10ms(50Hz)。
3.省エネ長寿命
自動運転回路の採用により、フリッカ発生時に始動し、フリッカがなくなれば停止します。
※参考:600kVAで消費電力(ロス)は約10kW。
4.著しく高い制御効果
0~全容量間で連続可変し、しかもダイレクト制御方式採用により、種々のフリッカを効果的に抑制できます。
5.高い信頼性
サイリスタ部は油入のためメンテナンスがほとんど不要で、しかも制御回路は2重シールドにしてあり、じんあいによる故障がなく、高い信頼性をもっています。
6.設置工事が簡単
設置現場では、裾付配線工事が簡単に出来るような設計仕様になっています。
高調波補償装置【MaxSine】
仕様
- 主電源電圧480V(420V)
- 基本モジュール100A線路電流
特徴
- 高調波電流と無効電力の機動的な補償
- 高調波に対する優先的な設定と基本的な無効分補償
- 優れた動態(ダイナミック)と反応時間
- カスタマイズモジュールキャビネット構造を可能にする小型サイズ
- イーサネット接続と監視、制御設定

